今回は、シミができるメカニズムをはじめ、気になる顔脱毛とシミとの関係を解説します。
顔脱毛が原因でシミができることはない!
そもそもシミはどうしてできるの?
私たちの皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」と呼ばれる3つの層からなっています。 さらに、表皮部分は上から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4つの層になっています。 表皮部の最も下の層となる基底層には、メラニン色素を作り出すメラノサイトが存在しています。紫外線など外からの刺激を受けるとメラノサイトからメラニン色素が生成され、表皮の中にとどまって肌の奥へと紫外線などが届かないように防いでくれるのです。 また、基底層ではメラニン色素の生成以外にも、すぐ下にある真皮層から栄養を受け取って肌の細胞を作り出しています。この肌細胞は約28日かけて基底層から最も上の角質層まで押し上げられ、最後は垢となってはがれ落ちます。これを肌のターンオーバーといいます。 通常のシミであれば、生成されたメラニン色素はターンオーバーが進むと一緒に排出されるので1ヶ月もすれば消えてしまいますが、過剰にメラニン色素が生成されたとき、またターンオーバーが正常に働かないときはメラニン色素がうまく排出されず、結果シミとなって残ってしまうのです。脱毛でシミやそばかすはできない
結論からいうと、脱毛をしてもシミやそばかすができることはありません! 施術の際に光が照射されるため、紫外線と同じようにメラニン色素が作られてしまうのでは?と思うかもしれませんが、光脱毛(フラッシュ脱毛)やレーザー脱毛の光に紫外線は一切含まれていません。 光脱毛やレーザー脱毛の光は、紫外線よりもパワーの少ない「可視光線」や「赤外線」になります。可視光線や赤外線はメラノサイトを刺激するほどのエネルギーがないため、紫外線のようにメラニン色素を生成することはありません。 脱毛時の光が直接的な原因となってシミやそばかすを引き起こすことはないので、安心してくださいね。紫外線以外にも原因がある!シミを作り出す原因とは?
メラニン色素を作り出す原因には、紫外線以外にも次のようなものが上げられます。- 肌トラブル(ニキビや炎症など)
- 肌の過剰な摩擦
- ストレス
- 睡眠不足や食生活の乱れ
- 加齢
- 遺伝
- 女性ホルモン
顔脱毛でシミやそばかすができたのはなぜ?
お話した通り、光脱毛やレーザー脱毛でシミができることはありません。それではなぜ、「脱毛した後シミができた」「シミが増えた」と感じる人がいるのでしょうか。その理由には次の3つが考えられます。理由1:元々あるシミがターンオーバーで浮き上がってきた
光脱毛やレーザー脱毛をすると、光が細胞を刺激して肌のターンオーバー(新陳代謝)が活性化されるため、通常よりもお肌の生まれ変わりが早くなります。 その結果、脱毛前は肌の奥で見えにくかったシミが表面に浮き上がってくるためはっきり見えるようになり、「シミができた」「シミが濃くなった」と感じることも。 ただし、これは一時的なものでありターンオーバーが進むにつれて自然と消えていくので心配はいりません。理由2:冷却・保湿を怠った
脱毛後、まれに色素沈着を起こすことがありますが、これは脱毛自体というよりもアフターケアを怠ったことによって起こることがほとんどです。 光脱毛やレーザー脱毛は毛根に高熱のダメージを与えるため、脱毛後の肌は軽く火傷を負った状態です。さらに肌のバリア機能も低下しており、外からの刺激も受けやすくなっています。 アフターケアを怠ってしまうと肌が回復するまでにも時間がかかってしまい、結果的に外の刺激から肌を守るためにメラニンを増産してしまうのです。 脱毛後のアイシングや保湿は必要不可欠!バリア機能を正常に働かせるためにも、アフターケアはしっかり行いましょう。理由3:紫外線対策をしなかった
光脱毛やレーザー脱毛の光はメラニン色素に反応をするため、脱毛前の日焼けはNGとされていますが、脱毛後も注意が必要です。 脱毛後の肌はバリア機能が低下して普段よりも外からの刺激を受けやすくなっているため、施術後に紫外線を浴びると、メラニン色素が過剰に生成されてシミになってしまうことも。 また、脱毛後の肌は軽く火傷を負った状態です。その上さらに紫外線を浴びると、炎症を起こし色素沈着を招く危険性が高くなります。 顔は紫外線の影響を受けやすい場所なので、脱毛前だけでなく、脱毛後もしっかり対策を行うようにしましょう。シミやそばかすがあっても顔脱毛はできる?
シミやそばかすがあっても顔脱毛をすることはできます!ただし、次のようなシミの場合、脱毛NGとなってしまいます。濃いシミはNG
色が濃いシミの場合、光脱毛やレーザー脱毛の光を照射することができません。 光脱毛やレーザー脱毛は、毛根に含まれるメラニン色素に反応をする光を照射し、発生した熱エネルギーで毛乳頭にダメージを与えます。濃いシミがあると、その部分にまで反応をしてしまうため火傷の危険性が高く、施術を行うことができません。 濃いシミがある場合、その部分だけ照射を避けるかシールを貼って保護をしてから照射を行うため、顔脱毛自体は可能です。肝斑があるとNG
基本的に肝斑があると、光脱毛もレーザー脱毛も施術を行うことはできません。 肝斑はシミの一種ですが、紫外線によって引き起こされるものではなく女性ホルモンが原因となって起こるものです。30~40代の女性に起こりやすい症状で、顔の頬辺りに左右対称に現れることが多く、輪郭がはっきりしていないという特徴があります。 肝斑に絶対NGとされているのが「強い刺激」です。肌をこするだけでも悪化するため、肌に強い刺激を与える脱毛ともなると、症状をさらに悪化させて肝斑が濃くなってしまうことも。 薄くても肝斑であれば脱毛は絶対にNG。また、肌の表面では裏側に潜んでいる場合もあるので注意が必要です。 肝斑は自分で見分けることがとても難しいです。肝斑の治療を行っているクリニックも多いので、気になる方はカウンセリングで相談をしてみてください。顔脱毛でシミ・そばかすが薄くなる?
シミやそばかすがあっても、薄いものであれば普通に脱毛できることがほとんどです。そればかりか、顔脱毛をすることでシミが薄くなったと感じる人も。一体なぜなのか、その理由を見てみましょう。理由1:照射でターンオーバーが促進されるから
先ほどお話したように、光脱毛やレーザー脱毛は肌のターンオーバーを促進します。 ターンオーバーには個人差がありますが、表皮部分の一番下で作られた肌細胞は、約28日かけて最も上の部分にまで押し上げられ、最後は角質となってはがれ落ちます。脱毛によってターンオーバーが加速すると同時にメラニンの排出も早くなるため、肌の表面上にあったシミがどんどん薄くなっていきます。 ただし、ターンオーバーは3層ある皮膚のうち最も上の表皮層でしか起こりません。濃いシミとなって真皮層にまで達成したものは、ターンオーバーによって浮き上がることは期待できません。理由2:脱毛機自体に美肌・美白効果があるから
光脱毛やレーザー脱毛には色々な種類があり、サロンやクリニックによって使用されている脱毛機は異なります。脱毛機の中には、それ自体に美肌・美白効果が期待できるものもあります。光脱毛(フラッシュ脱毛) | レーザー脱毛 | ||||
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◎ 高い | ○ 若干あり | △ ほぼなし | ◎ 高い | △ ほぼなし | ○ 若干あり |
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