千鶴さんと冥婚トラブル、観光客編

千鶴さんと冥婚トラブル、観光客編
執筆者:ゆい台湾の地方部には、冥婚を結び冥者の幸せを願うという風習がまだ残っています。
今回はこの地方でのトラブルを台湾で修行中の千鶴さんに直撃インタビューしてきました。

都市伝説などで有名になりましたが、台湾には赤い封筒という冥婚が存在します。
これは若くして亡くなった冥者のために伴侶を見付け、天国で幸せに暮らしてほしいという考えからになります。
冥婚はほかにも、名家の冥者に一族を冥婚させ親族関係を築くなど政略結婚の一つとしても利用されてきた側面があります。

冥者との結婚はあまりいいものではないと感じる人も少なくはなく、観光客などが好奇心で封筒を拾うようにし、冥婚させるなどもありこの部分などが都市伝説として広がっていきました。

実際には存在しないものなのか?となれば形式として封筒を置き、拾われる前に処分することは大多数です。

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それでは詳しく見ていきましょう。

なんだかすごいことがあったと聞いて
千鶴さん
そうなんですよ。すごいことがあって結構疲れたんですよ
無理のない範囲でお願いします
千鶴さん
赤い封筒ってしってますよね?
台湾で有名な話の一つですよね。最近だとネタ扱いとかジョーク扱いする人たちも多い気はしますけども
千鶴さん
まあ、そうしたくなる気持ちはわかります(笑)実際に都市部では形式として置いてあとでちゃんと処理してますからね。一般家庭でも軽く触っちゃいけない、拾っちゃいけないとかは教えてますし。観光客とかも結構その辺はわかってる人も多いですからね
その封筒がなにかしたんですの?
千鶴さん
都市部から離れた地方部。いわゆる土着信仰や霊的信仰がまだ残ってる田舎の方だと赤い封筒の儀式ってまだあるんですよ。もっとも、ほとんどが形式的なものなんですが……まあ、中には本気の場合もありまして
それはまた大変な予感ですね
千鶴さん
日本からの観光客が面白半分で拾ったんですよね。で、それが結構本気のもので。で、日本人なので日本語が使えるほうがいいということで先生のところに話が来て二人で行ってきたんですが
ニュアンスとかは確かに細かい部分は日本人が伝えた方がいいですからね
千鶴さん
それでいってきたんですよ。で、その封筒を拾ってしまって冥婚の準備に入っていて揉めていて
あらら
千鶴さん
私と先生の二人で通訳をした感じなんですが、こう……男女の冥婚ではなくて同性同士の冥婚というか……男性同士の冥婚というか。相手の方も男性が拾うまでずっと待ってたらしく……
同性が拾うと無効になるんでしたっけ?
千鶴さん
無効というか成立しないこともありますね。なので基本的には男女のペアになるようにしてるんですが……私も同性同士の冥婚は初めてでして。先生は四十年くらい前にあった気がするとは言ってて。この場合だと即時にどうにかするのが難しいので冥婚する相手と観光客の二人に翌日に来訪することを伝えて状態預かりにしてもらったんですよ
普通にはいかないって感じですよね
千鶴さん
なのでちょっと、帰ってきてから準備とかしながら家の人にも相談してみたんですよ

千鶴さんが現在住んでいるのは千鶴さんの先生といわれている方のお家になります。
ここでいう家の人は先生ではなく、先に住んでいる霊的な人たちになります。
最初は意思の疎通やコンタクトも大変だったそうですが、最近では軽い雑談や相談、冷やかしなどを受けるそうです。

千鶴さん
家の人たちにきいても同性同士の冥婚はめずらしいからよほど無念だったんだろうって言われたんですよね。かといって家の人に冥婚をさせるわけにもいないので、取り急ぎ人型を作ってみたんですよ
人形みたいなものですかね?
千鶴さん
です。もっと簡素ですけどもこれに観光客の人の匂いをつけて代用品にしてしまおうかと思ったんですよね。先生からの提案ですし。なので、身体的特徴を男性にして、人型を作ったんです
なんとなく想像してるのが人の形の簡単なぬいぐるみのような感じですかね?
千鶴さん
ですです。人形ほど精巧ではないですけども、十分代理にはなるかと思って。先生に診てもらってもこれで問題ないって言ってもらえたので。ただ、先生も一服しながら“同性冥婚は面倒だねえ”っていうんですよ。うちの先生ってめったにそういう愚痴みたいなこと言わないんですよ。ものすごくしっかりしてるし、私を預かって、足手まといの私を連れて仕事をきっちりするんです。その先生が面倒だっていうからこれはちょっと面倒だなあって
家の霊的な人たちも同じ意見ですか?
千鶴さん
残念なイケメンが“面倒だな。長引くなら一気にやったほうがいい”っていうんですよ。基本的に家の人の誰かがついて来ることが多いんですが、今回は残念なイケメンがついてきてくれることになって
※残念なイケメン→千鶴さんの家に住んでいる霊的な存在で外見がイケメンだけれど・・・詳しくは下記で紹介しています
言語は世界を越える!?台湾の亡霊と意気投合
千鶴さんの一時帰国の際にも一緒に来てましたもんね
千鶴さん
こっちにいるとほかの家の人も結構ついてきてくれるんですよ。大体仕事が終わってから、私をからかうためなんですけどもね(笑)ちょっと亡くなってしまってはいるけども家の人たちは悪意とかないから私も安心できるというか
価値観がもうすごいことになってる(笑)
千鶴さん
悪意や害がないから付き合いやすいですよ。で、家の人たちも結構心配してくれて。忘れ物チェックや手順の確認にも付き合ってくれた感じですね
もはや保護者
千鶴さん
なんでしょうかねえ。出来の悪い後輩というか末っ子というかそんな感じで。準備とアドバイザーもつくのでしっかり寝て翌日また車で移動したんですよね

二日にわたっての冥婚解除になり、千鶴さんたちは再度相手の家に向かうことに。
観光客の方と合流し、冥婚の破断をなんとか取り付けたいという話でまとまったそうです。

千鶴さん
冥婚の破断を申し込んだんですが、息子さんが夢に出て喜んでいたからまずは一回冥婚してほしいっていうのが希望だったんですよ。でも、息子さんがこちらには見えてるわけで……息子さん、一回結んだら絶対に破断しないのがもう見えるんですよ。多分好みだったんだと思います。なので拾ったことがもう運命だと思ってる部分もあって
それはとても迷惑な話ですね
千鶴さん
なので、先生が直接本人と話したんですけども、どう説得しても嫌だっていうんですよね。このままだと日本までついて行ってあちこちに迷惑や影響を出しそうな感じで…
とても人間味あふれてますね
千鶴さん
先生もだんだんイライラしてきてて。もういっそ強制執行で消すかって言い始めてて。観光客も帰国日が迫ってて
どうなったんですか?
千鶴さん
そしたらね、家の人……残念なイケメンが私と先生に話をしてて。ぼそぼそっとだったんだけども、聞いてたら日本について行って霊的な相手と自由恋愛すればいいんじゃないか?って
確かに彼は千鶴さんと一緒に来てますもんね
千鶴さん
です。なので、その場合にはこの男との冥婚はできないが一時的ではなく永続的な伴侶が見つかる可能性がある。この男と冥婚をしたところで一過性のものであり、相手からの行為などを得ることもできない。どちらが得かを考えろ。日本に行って自由恋愛をするならその旨を伝えてやるって話をつけてて
できる男にみえてしまう
千鶴さん
先生もやれやれといった感じでそれでいい、って
だと、冥婚のほうは……
千鶴さん
封筒を置いたのがお母さんなんですが、お母さんにも説明して本人が一番いいようにすることで納得してもらったんですよ。そこからは先生が破談準備を人型を使って始めて。本人も納得はしたので契約で出来てしまった縁をきって、日本に行ったら外れる紐みたいので観光客と霊的な男性を一時的につないだんですよ。もしこの契約を破った際には先生がどこからでも霊的な人を完全消滅させて一切のかけらも残さないという条件で
なかなかすごい先生ですね
千鶴さん
ただ、日本についても数日はこの霊的な人と同居することになるので気配や物音を感じることがあるかもしれない事なども了承してもらって終わったんですね。連絡先も交換したので何かあればすぐにこちらも対応することを約束しましたし
ふむ
千鶴さん
それで、帰国してから数日したくらいで電話がありまして
電話
千鶴さん
です。その内容が夢の中で毎晩おそわれて目が覚めるので早く出ていってほしいというやつで……日本に慣れるまでなので数日程度で終わるのと夢なのでそこまで実害はないかと思ったんですが、どうも夢の中でも楽しんでる節があったようで……で、先生に電話を替わってもらったんですよ
なかなかやり手の霊的な方ですね
千鶴さん
で、先生が“今すぐ消されたいなら構わない。そうじゃないなら今日から夢に出るな”って一喝したんですよ。好みだから日本で相手を見つけるまでつまみ食い感覚なのかもしれないんですが、恋愛対象が女性の方だから毎晩夢でってのは厳しいものがありますよね
遊び人さんだったんですかね……
千鶴さん
本当に好みだったんでしょうね……で、翌日も電話があって夢に見なかったと仰っていて、それで、今度は出て行く日も近いので気にせずにいつも通りに過ごしてくださいと伝えてこちらも電話を終わらせたんですね
ちゃんと相手ができたのかが気になりますね
千鶴さん
で、それからまたしばらくして電話が来て。夢の中に男性が二人出てきて丁寧にお礼を言われました。という内容で。私はこれで終わったかな~って思ってたら先生がまた変われというんですよね
先生、なんか好きです(笑)
千鶴さん
で、先生が“守護とか余計なことしなくていい。さっさと行くべきところに行け。それが嫌ならまとめて強制執行で消し飛ばすから選べ”って淡々とこちらの言葉でいうんですよ。で、行くべきところに行くことになり、気配がなくなったのはそこから数日後だったみたいですね。これは先生のほうが“ようやく終わった。今回はそれ(残念なイケメン)が役に立ったからそれに供物をおいておくように、って
確かに交渉してましたものね
千鶴さん
で、希望を聞いて供物を準備しててその時に“俺の時代にもいたけれども、死んでまでそこにこだわるってのは生きてる間はもっとすごかったんだろうな”っていうんですよ
同じ事思いました(笑)
千鶴さん
それで「俺は絶対に無理だああいう相手って」ため息ついてて。家の人達も集まってきてこの話になって。なので、霊的な人たちの中でも特殊な事なんだろうなって思いました。冥婚の破断自体はそこまで珍しくはないんですけども、同性婚の冥婚って私も初めてで……勉強になったかといわれると微妙ですが(笑)
まあ、見分が広がったということで(笑)でも、千鶴さんと一緒に日本に来た事がすごく良い答えに結び付いた形ですね
千鶴さん
ものに憑依とかもできなかったんですよ。亡くなってからまだ浅かったので。なので一時的に縁を作って紐でつないだんですけども。その紐もしっかりと切れて消えたって先生が言ってたので終わったんだと思います。あのクラスになると遠隔や透視もできるのと、その紐で先生が遠隔でしっかりできるのもあって。私はまだまだそういうのは無理で近距離のものだけなんですけども……間近で見てるとすごいなあって思いますね。これで食ってきてる、生きてきてる人ってやっぱ別格ですよ。いい人のところに入門させてもらいました
楽しそうで私も安心してます。意外と連絡もこうやって取れるのが嬉しい
千鶴さん
普通の会話できるってすごい貴重ですね。おちついたらまたちゃんと帰りますよ。今度は私一人だけで帰るつもりです
一緒でもいいと思いますよ。その際にも今度は霊的な人にもちょっとお話を千鶴さんを介してさせてもらえれば(笑)
千鶴さん
えーー(笑)通訳ですかあ(笑)うーん、まあそうなったらですね(笑)
まだまだ大変な情勢なのでお互いに気を付けていきましょうね
千鶴さん
帰国の際には前もって連絡しますね
ですね。ぜひ今度は二人セットでの直撃インタビューを(笑)
千鶴さん
考えておきます(笑)
また、よろしくおねがいしますね。お疲れ様でした~
千鶴さん
はーい、またよろしくです~

この記事を書いた人

小さいころから占いに興味があって、色々と勉強しているうちにどんどん好きになり、皆さんにも占いの良さを知ってほしくて記事を書いています。

知り合いに占い師や霊能力者、お寺の住職がたくさんいるので、その方たちにインタビューして記事を書いています。

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