自宅で脱毛サロンのような仕上がりになると評判の家庭用脱毛器ですが、どうして同じような仕上がりになるのでしょうか。
その理由は、家庭用脱毛器と脱毛サロンの機械の共通点にありました。
どうして毛抜きのように抜いていないのに脱毛ができるのかは不思議よね。
脱毛器の仕組みを知れば、家庭用脱毛器がどうやって脱毛できるかがわかりますよ。効率よく脱毛ができるコツもつかめるのでぜひ読み進めてみてね。
家庭用脱毛器の仕組みと毛が抜けるメカニズムを知れば、自分に合った脱毛方法を選べてきれいな肌を手に入れる近道を知ることができますよ。
家庭用脱毛器の種類と仕組みを簡単に解説
家庭用脱毛器といっても、メーカーや種類によって脱毛の方式が変わります。
方式が変われば脱毛の効果や肌への影響も変わってくるので、覚えておいて損はありませんよ。
主な種類は2種類
現在の家庭用脱毛器の主な種類は「光脱毛(フラッシュ脱毛)」と「レーザー脱毛」の2種類です。
どちらも、脱毛サロンや医療脱毛クリニックで使用されている方式と仕組みは大差ありません。
この他に下の3種類があります。
電動毛抜き
超音波脱毛器
ヒートカッターは毛を切るだけなので、どちらかというとシェーバーに近いタイプです。
電動毛抜きは毛をつまむ部分が電動で動くローラーになっていて、毛を抜いてくれるというもの。
超音波脱毛器は毛抜き上のつまみで1本1本毛を挟んで、超音波を送ることで毛を抜くタイプのものです。
この3つの方式は数日で毛が生えてくることがほとんどで、脱毛の効果はあまり感じられません。
そのことからも、脱毛効果の高い光脱毛とレーザー脱毛の方式が主流となっています。
主流は光脱毛の家庭用脱毛器
光脱毛とレーザー脱毛が家庭用脱毛器では多く採用されていますが、その中でも光脱毛の方が圧倒的多数を占めています。
多くのメーカーから家庭用脱毛器が販売されていますが、光脱毛とレーザー脱毛の方式を使った脱毛器の中でも、9割以上は光脱毛の方式を採用していると考えられます。
家庭用脱毛器でできる光脱毛の種類や特徴
家庭用脱毛器で採用されているほとんどの方式は、光脱毛であることをお話ししました。
光脱毛といってもさらに3つに種類に分けられるのを知っていますか?
脱毛サロンなどで聞かれる方式と、家庭用脱毛器の方式について解説します。
光脱毛には3種類の方式がある
光脱毛には3種類の方式があります。
それぞれどのような特徴や違いがあるのか比べてみましょう。
脱毛方式 | 特徴 |
---|---|
IPL方式 | 毛根に光を当てて熱ダメージを直接加える方式 |
SSC方式 | 肌にジェルを塗り、光を当てる方式 ジェルによる抑毛効果と光による相互効果が得られる |
SHR方式 | 蓄熱式と呼ばれる方式 毛根に栄養を与える部分に熱ダメージを加える方式 |
どの方式も毛根の部分へダメージを与えることによって脱毛効果を狙うものですが、どのようにしてダメージを加えるのかが異なります。
家庭用脱毛器で採用されているのは主にIPL方式
上の表で載せた3つの方式のうち、家庭用脱毛器で採用されているのはIPL方式とよばれるものです。
IPL方式は、毛根へ光を当てて熱ダメージを加えることで脱毛効果を狙います。
ジェルなどを塗る必要がないため、手軽におこなえて扱いやすいのが特徴です。
光を当てると「バチッ」という輪ゴムではじかれたような痛みを感じますが、これは照射した熱によるもの。
照射パワーが強かったり肌が敏感だったりすると、この痛みを強く感じる傾向があります。
光脱毛で毛が抜ける仕組みはどのようなもの?
光脱毛が光を照射して熱ダメージを毛根に当てることはわかりましたが、熱ダメージを与えるとどのように毛が抜けるのでしょうか。
バチっとやったらすぐ抜けるのかしら?
いいえ、毛が抜けるまでには数日の時間が必要よ。家庭用脱毛器は根気よく使うことで効果が表れるものなの。
数日から2週間ほどでポロポロ抜ける
家庭用脱毛器で脱毛をしたい部分に照射してもすぐに毛は抜けません。
照射後は1~2週間たってからポロポロと抜けるのが一般的です。
体であれば洋服ですれたとき、顔であれば洗顔のときなどにポロっと落ちることが多いです。
産毛やVIOは抜けづらい
ポロポロと毛が抜けるとはいっても、抜けにくい毛も存在します。
例えば産毛やVIOの毛などがそうですね。
産毛は毛が細くて光が毛根に反応しにくいため、効果が出にくい部分です。
VIOは毛が太くて効果を出すために照射パワーが必要であるため、なかなか毛が落ちにくいといったことがあります。
2週間過ぎても抜けないのはなぜ?
家庭用脱毛器で処理してから2週間たっても毛が抜けないということもあります。
いくつか原因がありますが主な理由は3つです。
照射されていない
毛に対して照射パワーが足りない
成長期の毛ではない
自分で照射するとまんべんなく処理をしているつもりでも、照射場所の間隔があいてしまったり、手が届いていなかったりすることがあります。
また、毛の太さに対して照射パワーが弱いと、毛根へのダメージが足りずに毛の成長パワーが勝ってしまうことも。
VIOなどの太い毛は照射パワーが必要な部分ですが、体の中でも痛みを感じやすい部分でもあります。
痛みを感じちゃうと、パワーを下げたくなってしまうものね。
そのため「脱毛のやり始めは抜け落ちる実感があまりない」という人が多いのも事実です。
では、成長期の毛ではないとはどういうことでしょうか。
毛には毛周期といって毛が生えるサイクルがあります。
成長期(前期・後期) | 毛が元気で毛根がしっかりして潤いがある。 |
---|---|
退行期 | 毛根が弱って抜け落ちるための準備をしている時期 |
休止期 | 毛が抜けて次の毛を生やす準備の時期 |
毛の生え変わりは成長期→退行期→休止期→成長期というように、毛周期が繰り返されています。
脱毛器で行うときに効果が一番高い時期は、黒々と元気のいい毛根の成長期です。
つまり、毛が生えている状態でも、毛根が弱って白くなっているような退行期や、抜け落ちてしまっている休止期の毛には、光を反応させることができないのです。
このような原因があると、照射して2週間以上経過しても毛が抜け落ちてはくれません。
光脱毛の効果が表れるのはどれくらい?期間や回数を解説
脱毛の処理をしてから2週間経たないと毛が抜けないのであれば、効果が表れるのはさらに先のことですよね。
では、家庭用脱毛器を使った光脱毛は、どれくらいの期間や回数で効果が表れるのでしょうか。
家庭用脱毛器の使用頻度はどれくらい?
家庭用脱毛器の使用頻度は機種によっても変わってくるので、まずは取扱説明書を確認しましょう。
取扱説明書をなくしてしまった、とりあえず頻度だけ知りたいという人は1~2週間に1度の目安で脱毛処理ができることを覚えておけば大丈夫ですよ。
このペースを何度か繰り返すと毛が生えるペースが遅くなってくるので、その時は、1カ月に1度・半年に1度といった具合に処理の間隔を空ける必要もあります。
効果が表れるのには時間がかかる
1~2週間に1度の処理を行い、実際に目に見えて毛が薄くなってくるのはどれくらいでしょうか。
脱毛部位や照射のパワーによっても多少の差はありますが、
回数にして6~8回
期間にして2~3カ月
ほどで薄くなってきたと実感できる人が多いようです。
電気シェーバーや毛抜きのように処理のときに毛を無くすわけではなく、毛の生える周期に沿って行う必要があるので時間がかかるのです。
場所にもよりますが、毛周期は1周するのに数カ月や数年かかることもあります。生えてくる毛のペースと同じくらいの期間が必要であることを覚えておいてくださいね。
短期間で処理するのはNG
1~2週間に1度と処理のペースが決められているのにもかかわらず、短期間のうちに同じ場所を照射したらどうなるでしょうか?
光脱毛は、光を当てて熱ダメージを加えることで脱毛することはお話ししましたね。
この熱ダメージというのは、軽いヤケドをしている状態と同じなのです。
そのため、期間をあけずに照射してしまうと、肌がダメージから回復する機会を失ってしまい、赤みが引かない・ヒリヒリするといったトラブルにつながります。
肌のトラブルが起こってしまうと低いパワーでも照射はできません。
1度照射すれば毛根に光が反応してダメージを徐々に受けるため、毛は抜け落ちるのを待っている状態になります。
反応が進んでいる毛に照射をしても無駄になるだけで、早く抜けるということはありません。
効果が同じなら無駄な時間をかけるのはもったいないわね。
それどころか肌トラブルが起きたら処理が進まなくなってしまうわよ。むしろ時間のロスと考えるべきね。
家庭用脱毛器と脱毛サロン仕組みはほとんど変わらない?それぞれの違いを解説
脱毛サロンの光脱毛と家庭用脱毛器の光脱毛は、どちらも主にIPL方式といわれるものです。
同じ脱毛の仕組みですが、脱毛サロンでの脱毛と家庭用脱毛器の脱毛は何が異なるのでしょうか。
照射パワーの違い
脱毛サロンの機械と家庭用脱毛器の大きな違いは照射パワーです。
どちらも光脱毛のIPL方式という点では変わりませんが、毛にどれだけのダメージを与えられるかといった、パワーに違いがあります。
家庭用脱毛器は誰でも簡単に安心して使えるように設計されていて、トラブルを最小限にするため低いパワー設定にしてあるのです。
手が届かない部分ができるかどうかの違い
脱毛サロンでの脱毛と家庭用脱毛器の脱毛には機械以外にも、人の手が加わるという大きな違いがあります。
大きな違いは手の届かない部分に照射できるかどうか、ということ。
家庭用脱毛器で、背中やOラインといった自分の目で見にくい部分に照射するのは至難の業です。
目で見にくい部分を脱毛したいときは、誰かに照射してもらうしかありません。
脱毛サロンや医療脱毛クリニックであれば、手が届かない部分でも照射ができないということはありません。
脱毛サロンと家庭用脱毛器の金額が大きく変わる理由
「同じような機械なら脱毛サロンはもっと安くてもいいのに」と思ってしまいますよね。
脱毛サロンの機械と家庭用脱毛器は同じ光脱毛の仕組みですが、なぜ脱毛サロンと家庭用脱毛器には金額の差が大きく開いているのでしょうか。
脱毛器の仕組みは変わらないがパワーや人の手が加わるから
上の章と重なってしまいますが、脱毛サロンの機械と家庭用脱毛器は照射のパワーが違います。
誰でも簡単に使えるように照射パワーが抑えられている家庭用脱毛器と、設定が細かくて個人で使うのには難しい高価な機械の差ですね。
脱毛サロンはプロのエステティシャンが肌の状態を確認しながらその場所に合った最も効率のいいパワーで処理を行います。
つまり、脱毛サロンはエステティシャンの技術料も含まれているということですね。
効率よくトラブルがないように施術する脱毛サロンのエステティシャンは、自分でやる脱毛とは技術が全く違います。
肩もみといっても、子どもの肩もみとマッサージ師の肩もみは違いますよね。
そのようなことからも、家庭用脱毛器と脱毛サロンでは金額の差が大きく出るのです。
アフターケアが充実しているから
脱毛サロンでは、処理後のアフターケアが充実しています。
肌の赤みの状況を見て冷やす時間を長くしたり、肌の状況からお手入れ方法などのアドバイスをくれたりします。
万が一肌にトラブルが起こった場合にも、皮膚科を紹介するなど適切な処置ができるのです。
医療脱毛クリニックであれば、その場で炎症を止める薬を処方してくれることもありますよ。
しかし、家庭用脱毛器を使って自分で処理をした場合には、このようなケアも全て自分で行う必要があります。
赤みが引くのにはどれくらい時間がかかるものなのか、といったことも脱毛サロンであれば相談ができますが、自分で処理をした場合はそうはいきません。
お客様の肌を預かって処理からケアまで面倒を見るという点でも、脱毛サロンは家庭用脱毛器よりも金額が高くて当然といえますね。
家庭用脱毛器の光脱毛のメリットとデメリット
家庭用脱毛器を使って脱毛をする、メリットやデメリットはどのようなものでしょうか。
脱毛サロンとは違うメリットとデメリットがわかることで、自分に合った脱毛方法を見つけることができますよ。
家庭用脱毛器のメリット
好きなときに脱毛処理ができる
人に見られたくない部分が自分で処理できる
脱毛サロンより安く済むことが多い
最も大きなメリットは、好きな時間・好きな日に脱毛の処理ができることです。
脱毛の間隔や頻度は守らなくてはなりませんが、例えば仕事で夜遅くに帰宅するため脱毛サロンに通いづらいといった人もいますよね。
そのような場合、家庭用脱毛器であれば時間を選ばずに処理が進められます。
また、VIOなどの人に見せたくない部分も、自分で処理をするのであれば誰にも気が付かれずに脱毛が可能です。
脱毛サロンへ通うよりも家庭用脱毛器の方が安く済むケースも多いです。
「毛が薄くなる程度」や「処理の回数が減らせればいい」という人は、家庭用脱毛器で処理をした方が金額を抑えられます。
家庭用脱毛器のデメリット
永久脱毛は出来ない
スケジュール管理が必要
手の届かない部分は処理が大変
家庭用脱毛器は、どのタイプでも永久脱毛はできません。
永久脱毛ができるのは医療脱毛だけなので、永久脱毛を望む人には向いていません。
また、脱毛のやり始めは、脱毛の効果を上げるためにもペースを守ることが大切。
「忘れちゃったからまた今度」と、処理する日をどんどん先延ばしにしてしまうと、処理が進まず脱毛の完了まで時間がかかってしまいます。
家庭用脱毛器は時間に縛られないというメリットがありますが、反対に自分でしっかりスケジュール管理をすることが必要ですよ。
また、背中やOラインといった手が届かない部分の処理を自分で行うのはとても大変です。
こういった部分は肌の状態を確認することもできないので、肌のトラブルを起こしやすい場所でもあります。
自信がない場合は、プロにお願いしたほうがいいですね。
家庭用脱毛器の効果を上げるコツと注意
脱毛サロンよりも照射パワーが低い家庭用脱毛器をうまく使いこなして、脱毛の効果を上げるためにはどのようなことに気をつければよいでしょうか。
家庭用脱毛器で脱毛効率をあげるコツと注意点を紹介します。
肌の保湿を心がける
脱毛期間中は常に保湿を心がけることが大切です。
肌が潤っていると、毛根が黒々とした健康な毛が生えてきます。
毛根が黒々していれば光の反応がよくなるため、脱毛の処理の効率を上げてくれるのです。
反対に、肌が乾燥していると肌のバリア機能が落ちて雑菌などが繁殖しやすくなります。
雑菌が繁殖で肌の赤みが取れなくなったり毛穴に膿がたまったりして、脱毛自体が進まなくなることも考えられます。
特に、脱毛の直後は熱によるダメージを受けているため、肌が乾燥しやすい状態です。
デリケートな状態の肌でも大丈夫なように、刺激のないローションなどを塗って保湿のケアをしましょう。
やり過ぎないようにする
家庭用脱毛器での脱毛は好きな時間にできますが、短い期間に続けて処理するのは避けましょう。
また、1度照射した部分を時間をあけずに繰り返し照射することもNGです。
家庭用脱毛器などの光脱毛は熱ダメージを肌へ与えるため、軽いヤケドをしている状態です。
何度も繰り返し照射すると軽いヤケドに収まらず、水ぶくれになるといった本格的なヤケドと同じような状態になってしまいます。
取扱説明書に従って、ペースを守りながら処理をするのが脱毛完了までの近道ですよ。
肌荒れに気をつける
肌を保湿する、日焼けをしないといった肌への直接的なダメージを避けることはもちろんですが、体の内面からの肌荒れにも気をつけましょう。
良い化粧品を使っていても、生活習慣が悪いと肌がガサガサしたり吹き出物ができたりします。
栄養のバランスが取れた食事を心がけて、良質な睡眠を取ることが大切です。
お酒の飲みすぎやタバコもいけません。
肌荒れがひどいと脱毛の処理ができず、いつになっても毛が減らないといったことも。
毛がなくなった後のことも考えて、体の中から肌の美しさを保つための努力を習慣づけましょう。
家庭用脱毛器の仕組みがわかればメリットが見えてくる
家庭用脱毛器や、毛が抜ける仕組みなどを解説しました。
家庭用脱毛器は、脱毛サロンの光脱毛と仕組みはあまり変わらないことがわかりましたね。
しかし、家庭用脱毛器は脱毛サロンに比べて照射パワーが弱めでパワー調整が細かくできないことや、手が届かない部分があるため処理が難しいこともわかりました。
仕組みが似ていても、脱毛サロンでの施術はプロがやるだけあって処理がスムーズに進みそうな印象ね。
確かに処理の効果は脱毛サロンの方が高いわね。
だけど人に見られたくない、時間に縛られたくないといった脱毛以外のメリットを望むのであれば、家庭用脱毛器での脱毛はおすすめできるわよ。
家庭用脱毛器での脱毛は、脱毛サロンの光脱毛と同様に処理したすぐ後に毛が抜けるわけではありません。
毛の生える周期に沿って、焦らずに脱毛の処理を進めていくことが大切ですよ。