副住職として職務をこなす恵美さんは霊的なものの除霊なども請け負っています。
率先してというわけではありませんが恵美さんのおばあさんからの引継ぎや様々な人伝いでの依頼などもありますが、副住職の仕事に差しさわりのあるものはしないことにしているとのことです。
今回は一度祓われたものが恵美さんにリターンマッチを仕掛けてきたものの話を直撃インタビューしてみました。
目次
お祓いする霊がいたのは絵皿の中
恵美さんは霊的な存在から嫌がらせとか仕返しって受けたことあるん?
ありがとう。好きなものを食べないと仕事ができないからね私
うんむ。最中とかヨウカンともありがたいんだけども、たまにクリームとかそういうのが食べたくなるのと、これは食べる前にちょっとお供えしてくる
恵美さんのリクエストでホールケーキを差し入れしたのですが、食べる前に恵美さんはそれを本堂に持ち込みました。
先にお寺にいる方々に召し上がってもらってからその残りをいただくというのが恵美さんの基本的な考えです。
これは果物などの分割して食べるものにもあてはまります。
個別になってるやつは分けれるなら分ける前にお供えしたほうがいい
うん、その後にいただけばいいからね。数分でもいいから先にいる方たちにお渡ししてその下がりをいただかせてもらう。たとえ形式だけでもそれをやってるのとやってないのは全然違う。うち(お寺)ではもらったものはまず先にお上げしてからが基本だけども
Kちゃんはそれが普通にできてるからね。Kちゃんも神社やうち(お寺)にくるときにはまず一礼してから入ってくるし。こっちも来たなってすぐわかる
そうやって普段から見えない人たちにも敬意を持つことはすごく大事!敬意が少なくてもそうやっておあげものしてると何かあった時に助けなきゃいけない関係になる
それで私もこの間、仕返しに来たやつをちょっとあれしてこれしてもらった
恵美さんが「これ」と出してきたのは陶器の絵皿でした。
菊の花が斜めに描かれており見た目としては大皿や刺身などを盛りつけたら美しいだろうと感じる作風でした。
お祓いされる前に逃げ出した霊
わかりやすい解説と結果をありがとう。でもできればその最初からと過程を私は聞きたいんだが
うんむ……何人かこの絵皿は転々としてきてうちに持ち込まれたんだけども……まあその時点で消耗してればよかったんだけども
何人かはねのけてるからそれなりに強くなってしまったんだな。元々はここに絵のないこの状態が本来の形だったんだけども誰かがこの皿に女を封じてしまった
それもよくわからんのだ。でも意に反してこの絵皿に入れられてしまったから本人としては恨みがでてしまう。そして年月の経過もあってそれなりに力が強くなってしまったんだ
うんむ……それでうちに持ち込まれたときは生成の面までかぶっててな……持ち込んだ人もこんなお面はなかったって言ってて
んむ……んですぐには無理だから預かったんだわ。多少なりとも対話ができないかと思ったんだけども
まあ、出て行けと言っても勝手に入れられて今度は都合で出て行けとかは納得いかないよね
大正のものだったんだけどもね。んで力業でひとまず皿からは出したんだ。皿から出して自分たちに影響がないのが希望だったから。そのときにどっかに行ってしまったというか逃げられたというか
うんむ……で、後で捕まえるのも面倒だったからうちからでれないようにして一応の解決にはしたんだわ。皿はいらないって言われたし
そのままにしてても上に行けないから分散させて上に行くようにしたんだけども
本当に少しだけ残ったものがあったんだわ。これに気付かなかったのは完全に私の落ち度だった
それくらい微弱にしておいたんだけども、それがいろんなものを取り込んでそこそこ力を戻してきたんだわ
人の気持ちなんてプラスよりもマイナスほうがはるかに多い。それが正常だし少しのプラスがマイナスを打ち消せるような感じだからね。で、寝てる時に首を絞められて
こっちも面食らったというか。んで、なんだおまえ!!と一発殴ってから皿から出てきた女だと気が付いて
直接に手をいれたのは私だからね、そしてケーキをとってくる
今までの除霊やお祓いなどでは霊的な存在は効力をなくすか成仏させるが多く恵美さんにしても珍しいカウンターを受けた形になります。
首をしめられたというように、一度打撃を受けた霊的なものは攻撃性を高めてしまうのでできるだけ一度で完封することが大事になります。
これは恵美さんだけではなく恵子さんも同じであり、弱らせるまでに時間を使ってもし止めるときは一回というのを念頭に置いているそうです。
お祓いの手助けに現れた、援軍の霊
うん。首を狙ってるってのは明確にこっちに対する殺意と悪意があるからこっちも今度は粉砕するしかないわけよ。で、なかなか決着がつかなくて
攻撃性も高いけども逃げる能力も高くてなかなか止めがさせなかったんだ
いや、ばーちゃんはこっちにまだ関与しないというかそんなにできない。もう少し前の方だね。ケーキが好きだったと、ばーちゃんによく聞いてて。多分ばーちゃんが嫁に来た時にここにいた住職
なるほど。それでケーキをホールでってことだったのね
うん。私が買ってきてもいいんだけどもできれな第三者から買ってきてもらって私がおあげしていくことで、人の手が増える分あちらにも失礼にならないからさ
確かにバタークリームのケーキで誕生日じゃないものをホールでほしいってのは少しお店を回ったわ
うんむ。結果として手間をかけてもらった分その手間がのってるから今後もよくしてもらえる
ああいう状態だと話はもうできないからまずぶっとばしてこっちが優位に立たないといけないから間違ってはいない
大丈夫。だいたいみんな2~3回はやってると思う。で、連打でぼこぼこにして縛ってからどうしたいのかを聞いた
除霊される前の望みは「家に帰りたい」
自宅に帰りたいだったから、まず自宅を探すところから始まったんだわ
見つかったんだけども、今度は実家の持ち主に連絡をして、相手の反応を待ってというのでちょっと時間がかかったんだ。その間も援軍にずっとそれを監視してもらったというか
その間に援軍がなぜ来てくれたのかとかいろいろと聞いてさ
うん。で、実家のほうでも家系図とかいろんなものを調べてくださってやっと本人が特定されて。そこから今度は皿をしまって輸送の準備にかかったんだ
いや、一時的また皿に入れてもらって車で実家を目指すことになったから泊まりながら移動したわ
〇〇県(地元からはできれば新幹線を乗り継いだほうがいい場所でした)
電車も考えたんだけども人とか多いとそれだけでもまた面倒なことになりそうだったから車で援軍と一緒に乗り込んでもらって輸送することにしたよ。宿泊中も一人部屋だから皿を持ち込めたし
宿には事情があるので食事は二人分お願いします。でも一人分は手を付けない状態になりますがって説明して
恵美さん的には同行者がいて、同行者の力も強いからね
うん。めったにこちらに関与しない、関与できない方が力添えしてくれてまして普段の枠外にでるからね。できるだけご当地のおいしいものは召し上がってもらいたいわけで
でもそれは私の考えで宿からすれば二人分頼んで一人分のこすって何事だってなるわけなんだよ
でも宿の人がその辺はなんか察してくれて。お連れの方はお坊様ですか?って大女将って人から聞かれて“はい”って答えたら、かしこまりましたって
なんとなく見える程度らしいけども、援軍はほら、つよいから見せるほうに特化させてくれたみたい。で、おいしい料理をちゃんとお膳で準備してもらえて
温泉から出てきたらお酒まで準備してあったよ。私は基本的に飲まないけども援軍の方はえらい喜んでた。ついでに宿にいるなんかをぶっとばしてた
歓迎されている、受け入れられているっていうのはそれだけ大きいからね。大女将さんも宿を出る時に私じゃなく援軍に頭をちゃんと下げてくれてたよ。帰りも泊まらせてもらおうとおもって予約しようとしたら姉妹宿?のほうに行ってほしいって言われてそっちにしたけど
そういうものは大事にしてるからね。で、女の実家について皿を一度井戸水につけさせてもらったんだけも
帰ってこれた安心なのかですぐに消えていったよ。今度はちゃんとね
どんな事情であれ勝手に閉じ込められてるからね。本人が一番いい形に慣れてよかったと思う。私の首のあざも消えたし
これが消えない限り残留してるんだろうなっては思ってたからね。消えたってことはそう言うことだと思うよ。仕返しというかまあ、やられたからやり返したけどもこっちも簡単にはお折れなかったって言うか
そんなことも。普段から信心深くまでいかなくても礼儀をもってれば助けてくれる存在はどっかにでてくるさ
うん、ただ今度は返りに姉妹宿のほうに行ってくれって言われてたからさ
ナビに住所入れたんだけども山道しかでなくてな。たどり着くまでにえらい苦労したんじゃ
この援軍にあたるかなり先の住職と、姉妹宿のお話は別にまとめてあります。
礼儀をちゃんとするというと難しいかもしれませんが、普段からいただいたものをお仏壇に供えるだけでも礼儀になるようです。
日本では日常的に手を合わせることなども多く、信仰はしっかりと根付いているともいえます。
霊をお祓いしたのは「ドロップキック」
ざっくりというと、そこでもうまいもので歓迎してもらえた。で、きれいなドロップキックが入った
とても美しいドロップキックだった……私もあれくらいキレイなきめ技を身に着けたい……ばーちゃんの百烈ビンタもよかったがドロップキックもいいと思えた
古い宿というか歴史あるところっていうのは何かしら悩みをもってるからね。〇〇温泉の〇って旅館あるじゃん。Kちゃんがよくコーヒー飲み行くところの
あっこもばーちゃんが祓ってる。それでなくとも鉱山とか銀山とかはそういうものを呼びやすいから。金属や水っていう条件の二つを兼ね備えてるからね
砂金が取れるところだったから条件はクリアしてる。ただ、長くそこにとどまりすぎて上にいけなくなってしまったり、力を持ちすぎてしまって災厄に近いものになってしまうこともある。そういうときは偶然そういうものをなんとかできる人が泊まるのを待つしかないわけで
うんむ。普段はうちの中だけにいる方だから外での仕事できれいな仕事だった。お土産とかもいただいてしまったからそれも本堂におあげさせてもあらったよ
些細な状態でも残ってるというか残滓状態でも力をすぐにつけれるものはやっぱりいるし、それだけ強いと勝機がなければこっちの要求をある程度聞いてくれる。そこからは対話で希望を聞いてどうしたいかだね。できるだけ強制送還とか強制執行よりもいい形で送ってあげたいし
それが今回はちょっとした旅行になってしまったわけね
いやいいわ(筆者は恵美さんたちが出かけている間、肺炎になりかけておりダウンしてました)
恵美さんは霊能者の中では比較的穏便に物事を進めていくことが多いです。
今回のように霊的な存在の希望を聞き、できるならばその希望に沿って成仏させたいという考えを持っています。
今回の援軍のお話と姉妹宿のお話は別にまとめさせていただきましたのでそちらを参照にしていただければ嬉しく思います。