霊能者の仕事と適性~見える力を磨く修行の重要性~

恵子さんの適性を決めた人。地元のイタコさんの指導と解析
執筆者:ゆい

事故によって見える人になった恵子さんですが、その後の活躍をするまでには少し時間がかかっています。
これは恵子さんの能力がどう、特化しているのか?
どのようなものが得意になるのか?
などを霊能者からある程度絞ってもらうことも大事になるようです。

目次

指導の必要性~霊能者の修行と適正~

恵子さんの今のスタイルである肉体言語で語り合う、はどこからできたんですか?
恵子さん
私だって最初から相手を殲滅させるとかはそんなにないわよ。あからさまにもう駄目だと思うものじゃなければ様子見はするし、相談を受けた段階で即断での解決はあまりないですよってはいってるもの
確かにその日に解決よりは一回持ち帰ってから対策をとってるのを何度か拝見してる気がします
恵子さん
意思の疎通がまったくできないとかはその場で何とかしてしまうとかもあるけれども、そこまで酷いものっていうのはそんなにめったには来ないしねえ
今恵子さんができるのが、見える、聞こえる、交渉する、祓える、消滅させる。ですよね?
恵子さん
まあ大体のイタコや霊媒師もその範囲じゃないのかしらね。交渉するが細かく分かれては行くけれども、根本は交渉でまとまってくれるからね
これを全部身につけるのって大変ですか?
恵子さん
それも人によるといういい方になってしまうのよね。見えないようにして普通の生活を送ることを重視するなら遮断したり、もう一回見えないようにしてしまうっていうのも選択肢になるし。見える状態とかでこっちの意思を伝えることができるようになれば被害も減ってくる。見えていて無視してるけども向こうにそれがわかっているとかが一番だめな奴になるわね。見えるけど見えるだけなんですごめんなさいと伝えれるようになれば、相手も自分の希望を聞いてくれる人に行こうってなることも多いからね。見える側もその時にできる精いっぱいのことをすることも多いし
見える人から祓ったり、交渉したりできる人まではすごく大変な気がします
恵子さん
基本的には誰かに修行を見てもらったり、指南してもらうことで次の段階に進めるようになるからね。何もしないで霊的なものを自在にできるという人はほとんどいないと思うわよ
何もしないで、出来る人っていうのもあるんですか?
恵子さん
代々霊能者の家とかだと本当にまれにいるみたいね。小さい時からただ触るだけで除霊的な事ができるという子も、その力の使い方やなんやらで修行はする事の方が多いと思うわよ。誰からも修行を見てもらわないでそのままでしっかりとした除霊とかできる人は私は見たことがないわね
なるほど……野生のプロでも修行は必要ってことですね?
恵子さん
したほうがいいと思うわよ。最低限自分や自分の家族とかを守れるようにするためにもね
霊的な存在は自分の願望に忠実になるって恵子さんもよく言いますものね
恵子さん
そうなのよ。自分の希望を叶えるために、こちらをだますことも普通だし、攻撃だってしてくる。その時にどう対処するかを修行で身に着けておくだけでも違ってくる
対処法って何をするにも大事ですよね。それはすごくわかります
恵子さん
まして相手が本能が主体の存在ならこっちもいろんな手段を持っている方がいいのよ。中にはとんでもない罠を仕掛けてくるのもいるからね
なるほど……自分がどんな方向でいくのかを決めるのも大事なんですね

嘘が招いた恐怖と後悔~霊能者が学ぶ正しい修行とは~

一般の仕事なども自分で向いていると思うものと実際に向いているものは違ったりします。
霊的なものも同じであり、霊能者に判定してもらう方がいい結果につながりやすいようです。

恵子さんは自分の適性をどんなふうに視てもらったんですか?
恵子さん
私は鬱陶しいから祓える方にいきたいってまずあったのよね。その時はまだ孫はいなかったんだけども、孫ができた時を考えるとそのほうがいいかと思ったのよ。よくないものは弱いものから狙っていくからね。小さい子供とかは格好の的になってしまうから
ですね
恵子さん
それで、見えるのもしっかりと見えるようにしていく。聞こえるものに対してはこちらの意思を相手に伝えたい。できれば穏便にお互いが過ごせるようにしたい。これが私の希望だったのよ
適正というよりも恵子さんの場合は今後どうするかな感じですね
恵子さん
見える、聞こえるという条件がそろっていたから私は希望があるかどうかだったわね。割としっかりとした状態で見えるのが多かったから
なるほど
恵子さん
その時に、善くない者の影響で見えるようになってしまった子が同席していてね
あの見える振りをしていたら見えるようになってしまった子ですか?
恵子さん
そう。その子は、見えないようにしたい、怖いから怖くないようになりたい、前のように普通に暮らしたいってずっと訴えていて
どうなったんですか?
恵子さん
その時にその子と対面していた霊能者は“それは無理。自分が招いてしまったことだから”って淡々というのよ。本当に淡々と。それが私には怖かったわね
淡々と……
恵子さん
どうにもならなかったんでしょうね。その時は私も今みたいに祓えるとかではなかったんだけど、私から見えても善くないものがしっかりとその子の隣に座っているのよ。なんというか、恋人同士みたいな感じにね
とっても嫌ですね
恵子さん
ニタニタと笑いながら何かをずっと話しているのよ。その状態でまだね、おそらく中学生くらいでね。耐えられるかって言われたら……
無理ですよね
恵子さん
相手と向き合うか、その能力をしっかりとしたものにしてやっぱり向き合うかって話をしていて。どうやっても自然に逃げることができないことを淡々と伝えてるのよ。どうにもならないし、選択肢は向き合うしかないのをね
逆にそれだと向き合えばいいんじゃないかと思うんですが
恵子さん
普通の相手ならね。悪意というか邪意というかね……善くないものを煮詰めたような存在がずっと自分に向かって何かを伝えようとしてくるのよ。おそらくその善くないものはその子に対して好意をもっている。でもその好意は迷惑でしかない。しかも相手はこの世のものではない
向き合うには勇気がいりますね……
恵子さん
向き合うにも耐えない姿だったからね。その状態のものに向き合うのは勇気がいると思うわよ。どうやっても怖いという気持ちがぬぐえなくている相手と向き合う。もしかしたら何かの危害を受けるかもしれない。その状態で向き合うっていうのは非常にきついわね
見えなくするというのはその時点ではだめだったんですよね?
恵子さん
人以外のものが無理やりに見えるようにしてしまったものはどうにもできないのよ。しかもそれがそこそこに強かったんだと思うのよね、今となっては。私も当時何もできなかったし。ただ、ずいぶんと善くないものだなあっては思ったけれども
恵子さんがそこまでいうものは本当に善くないものですよね
恵子さん
その時もその霊能者は“祓う”とは一言も言わなかったのよ。というかね、おそらく彼女では祓えなかった。できないことを言って期待させることはできないし、かといってこの言い方は悪いけれども自業自得のような理由の相手のために自分の命を懸けるなんてできる人はいない。そういうことよね。私だって断ると思うわ
その子はどうなったんですか?
恵子さん
どうなったんだろうね。私もわからないし、それは聞いてはいけないことのような気がするのよ。私がきいていたのは本当に自分でどうにかするか向き合うかだけだったもの
本当に見える人の恵子さんから見ても問題のある子に見えましたか?
恵子さん
自分をとにかくよく見せたいのはわかる感じだったわね。私から見ても自業自得だけども、霊的なものとしてはそう見てないのよ
と、いいますと?
恵子さん
見えるんだ、見えるんだという願いをかなえてやったのに何が不満なんだ?なのよ。そっちの希望をかなえたんだから今度は自分の希望をかなえてもらうっていう至極筋の通った要求なのよね
まあ、そういう特殊能力が欲しかったならそうなりますよね
恵子さん
簡単な気持ちでそういうものを引き寄せてはいけないし、そういうものに同情してもいけない。私はそこでそれを学んだ気がするのよね。どうにもできないことも必ず出てくる。その時に自分を危険にさらすほどの理由が相手にあるかどうか。ほとんどの場合はそれはないわよね
ですね
恵子さん
それからも何度かその子が霊能者に相談してる所に同席はしたのよ。そのたびに“はっきり見えるようになった”“もう嫌だ”って繰り返してるのよ。それに対して“向かい合いますか?”って返答は変わらないのよ。向かい合うならなもう霊能者の出番はなくなるから。こちらのはるか上をいく存在にたいしてどうにかできるとかは考えちゃいけないのよ
結局、その善くないものは何だったんですかね?
恵子さん
今でもたまに考えるけども神様の破片か何かを飲んでしまった人だったなにかなんじゃないのかしらね。私はそのあとは修行をつけてもらいながら何度かその霊能者に顔を出しに行ってたのよ。修行先を紹介してもらったのもあったし
はい
恵子さん
で、私と話をするときは“ずいぶんと頑張られてますね”“きっと良いイタコになれますよ”とか声をかけてくれるのよ。なんというか駆け出しの私よりもはるかに強い霊能力を持ってる人だったし、当時の私から見てもこの人はしっかりとした行動がとれるって思う人だった。ただね、ずいぶんと高齢だったから……身代わりになるのはそのままあの人の死につながる可能性もあったとも思う。文字通り命懸けで祓うことになる。でもねえ、その理由がいたずらに霊的なものを見えるといったことだったら……自分の命なんてかけられないわよね。まして他人だもの
自分でも無理ですねえ……嘘が真実になったけれども、嘘は嘘のままのほうがよかった感じですよね……
恵子さん
そうねえ。今も元気だといいんだけれども
全く分からないんですか?
恵子さん
詮索してうっかりとそれを引き受けてしまうのも嫌だからね。そういうものも中にはあるってくらいに視ててもらえればいいかもしれないわね。もっとも、此方が意図しない場合だと交渉の余地はあるのよ。まあ、見える振りは善くないものを寄せやすいからしないほうがいいわねとは思うけども
私にはわからない感覚ですねえ
恵子さん
なんというかねえ、即身仏ってあるじゃない?ああいう全てを他者のためにささげて仏様になる人もいるけども……みんながみんな綺麗な思いを持ってるわけじゃないのよ。本当は死にたくないとかそういう思いが勝ってしまうと善くないものになりやすいのかもしれない。あくまで仮設よ。私にはいまだにあれが何だったのかは予想しかできないし、今後もし何らかの形で対面することになっても私は祓う以外の方法はとらない。そうやっておけば寄ってこないのよ。消されてしまえば何もできないからね
攻撃は最大の防御を体現してますね。その人が無事だといいんですけれども
恵子さん
本心から思ってないでしょ?
バレてますね。同情できないですし、しちゃいけない奴ですよね。私は普通に生きていきたいのでちょっと……
恵子さん
私だって最初からこうだったわけじゃないからね。そういう実例をみて、霊的なものを結果的にだましてしまった場合には交渉できるなら謝って一応の許しをもらうほうがいいと思うのよ
謝って通じるものですか?
恵子さん
もちろんただじゃダメだし、通じないこともある。でも、交渉でどうにかなることもあるし、本人が謝罪できるかどうかなのよね。できないならあきらめるしかないし。私が見たあの子は何があっても自分が被害者って考えだったからどうにもならない部分もあったのよね。一瞬苦しくても今後の人生であんなものから狙われなくて済むなら私は謝ってしまうからね
すごくわかりますね
恵子さん
適正はたぶんあったのよ。でも、他の部分がまるでなかった。だから育たないのもわかっていたんじゃないかしらね
人間相手より交渉が大変な存在なのはよくわかりますけども、育たないのもわかるもんなんですか?
恵子さん
よほど才能があるなら育てる人もいるだろうけども、心がつぶされてしまうのが見えていたり、性格的に難があると育たないってなってしまうと思うわよ

除霊に特化した霊能者の役割~恵子さんが語る仕事の実態~

霊能者の世界も大変ですよねえ……恵子さんは祓うことに特化してると私は思うんですけどもそのあたりはどう思いますか?振り返ってみると
恵子さん
私の場合は山の神様の恩恵みたいなものだからね。祓うことに特化したんだと思う。愛子さんみたいに縁を結んだり切ったりするほうが私は大変な気がするけども
イタコの皆さんはそれぞれに得意分野がありますよね
恵子さん
そうねえ。愛子さんもしっかりと祓えるのよ?ただ、祓うことと縁結びや縁切りとかを同時にやっていくと消耗が激しくてどこかにほころびやミスが出てくるからね。集団で何かをするなら分担したほうがいい。かといって全く他のことができないというわけでもないからね。修行の際には一通り払えたり札を書いたりできるようにはなることが多いわよ
なんか、予想外に怖い話を聞いてしまったので今夜ちゃんと寝れるか不安です
恵子さん
大丈夫よ。あなたの場合はそういうものは見たくない、近寄りたくないという考えがはっきりとしてるから彼方からも無理に求めてくることはないからね。何かしら受け入れてくれるとかそういうきっかけがないと
常にお断りしますを、貫きたいです
恵子さん
そこは仕方ないわよね。あなたは霊的なものに理解はあるけれども近寄りたいとは考えていない。それはすごく大事なことだしいいことだと思うわよ
怖いのは苦手ですからねえ
恵子さん
理解は示すけれども自分からは近寄らない。これを守っておくと危ないところを回避しやすくもなるのよ。こっちに興味を示さない人を振り向かせるよりも興味をもってる人の方が振り向かせやすいからね
思いがけない怖い話を聞いてしまいました
恵子さん
すべてを理解したり受け入れたりはしなくてもいいのよ。ただ、接点を持ってしまったらある程度の敬意をもって接していかなけれなばいけない。相手は人じゃないからね
恵子さんも神様を大事にしてますものね
恵子さん
どれだけうちの神様に助けられたことか
ぜひその話も聞きたいです。今日はありがとうございました
恵子さん
はい、お疲れさまでした

この記事を書いた人

小さいころから占いに興味があって、色々と勉強しているうちにどんどん好きになり、皆さんにも占いの良さを知ってほしくて記事を書いています。

知り合いに占い師や霊能力者、お寺の住職がたくさんいるので、その方たちにインタビューして記事を書いています。

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