なぜ霊的なものは仕返しを考えるのか?霊的なものを考えるにあたっての基本的知識とは?

なぜ霊的なものは仕返しを考えるのか?霊的なものを考えるにあたっての基本的知識とは?

日本古来から神様や妖怪、鬼などの伝承が多く残る国です。
その中でも一度退治された存在がリターンマッチやリベンジにくる話などは数多く存在しています。
鬼や妖怪は当時の外国人や疫病などを具現化したものという話もありますが、平安や鎌倉などの伝承にはあまり当てはまらないことや日本には当時の統計術や建築技術では不可能なものなども多く残っています。

このリターンマッチは諏訪大社本宮のタケミナカタが鹿島神宮のタケミカヅチに仕掛けたなどもあり日本神話から存在してるともいえます。
また、一般的な神社は東や南が入り口になることが多いですが鹿島神宮は諏訪大社本宮に向かって真っすぐ西になる場所が入り口になり、鹿島神宮と諏訪大社本宮は西東で向かい合っている位置軸になります。
これは今もって鹿島神宮のタケミカヅチは諏訪に追いやられたタケミナカタの監視を解いていないという事らしいです。
また、鹿島神宮、明治神宮、富士浅間大社、木花大社、明治神宮、高千穂神社は夏至の日に一本の線でつながるなど当時の技術では証明できない作りになっています。

このことからも神話はもとより霊的なもの、人以外の存在というものは古代の人の中にしっかりと根付き根差していたと考えられるのかもしれません。

これほどまでに生活に密着していることを考えれば霊的なものが人に対して仕返しに来るなどはさして珍しくないのかもしれません。

そんなわけなんで、一度祓われてもリターンマッチに恵子さんのところに来るんですかね?
恵子さん
うーん……私も何回か考えたことはあるんだけども、まずは単純に悔しいんだと思うのよ。人間というものは霊的なものにとっては小さい存在だからね。それに祓われた、つまりは土をつけられたとなっては名前にも傷がついてしまう
サムライのようですね
恵子さん
毎回面白い例えよね(笑)ただねえ、そうやってリターンマッチに来るっていうのはまだ若い世代なのよ。若いといっても私よりもずっと年月を生きてるものがほとんどだけども。本当に神格的な存在は一度の負けで従うようになったり、こちらと協定を結びに来るわよ。だからこっちも勝敗をつけずに神様を立てることもある。向こうにもメンツがあるし、そういうものがすごく大事だからね
確かに神様は一度決めたらそれを覆すことはないっていうのも聞きますね
恵子さん
霊的なもので一番リターンマッチに来るのは元が人だったものになるわね。完全に払わないでおくと自分がまだやれると思ってかかってくることは珍しくない
何度か拝見しますが大体そのあと泥っぽくなりますよね
恵子さん
形を維持できなくなるからね。そうなったら素直にもう上のほうに行ってもらったほうがいいわね。下手に残ってしまうと上がれなくなってしまうから
でもほとんどがリターンマッチに来ても恵子さんに勝てないですよね
恵子さん
それはねえ、生きてるほうが基本的に強いからなのよ。どれだけ生前に高い霊的な力を持っていたとしても、なにも特別な能力のない生きてる人間のほうが基本的に強いわよ。だからこそ、恐怖を覚えさせて自分のほうが優位に出られるようにしているというのが本当の所ね。なので私みたいな生業のものだとそれが通じないのと、除霊専門装備や準備をしてくるから一回目でかなり弱らせることができる
なるほど
恵子さん
うちの神様みたいに生き物を媒体としている場合も安定した火力を出せるわね。この辺ではあまりいないけども西の方に行くと犬神使いとか聞くでしょ?ああいったものも使い手が犬神を調伏するところから始まるからねえ。うちの神様みたいに箱に入れて持ち運ぶタイプの神様とかは割と全国にいるんだけども、各地で呼び方は違うわね
ものに取り付いたいものとか、付喪神とかはリターンマッチって来ますか?
恵子さん
その媒体によるわね。一時都市伝説ではやったコトロバコとかリンフォンって知ってるわよね
しゃれこわのやつですね。あれすごいですよね
恵子さん
あれは何が怖いって作った人の怨念よ。生きてるものを使っていくからこその恐怖よね。私としてはあれらは存在しないと思ってるんだけども、あれに近い形で人の血液や臓物を使って呪いを完成させていくものとかは世代をまたいで除霊していく形になるわね。犠牲になった人数の数だけほどくのが大変になっていく。そういうもののリターンマッチとかは避けたいから私は請け負わないことにしてるわ
ああいうのも存在するんですねえ
恵子さん
あとは霊的なものっていうのは複雑なことを考えられないことも多いのよ
と、いいますと?
恵子さん
動物霊なんかがそうなんだけども、祓われたことで傷ができた、痛い、やり返す、みたいな簡単な図式だったりもするのよね。人だったものでも年月が経ちすぎていたりして本能しか残っていないと動物的なものになるわねえ……ただ、私は個人的に苦戦したのは若いころの神様と殴り合った時のことかしら
あの伝説の腕を一本折ったという
恵子さん
そうそう。水神の一部だったからあちらが納得するまでやりあったわね。最終的にはあちらは今海に還ってるわよ
恵子さん
事故が起こらないように地元の人の意識に働きかけて自分を祭る祠を作らせたわね。私は勝敗にはこだわりがなかったし、あちらとは痛み分けかしらねえ。あちらの一部もいただけたし
あの話はそんなことになっていたんですね
恵子さん
私も加減や霊的なものの存在を今より理解できてなかったからね。でもあれはあれでいい経験だったわよ。あれ以来、神格持ちとは揉めないようにしようって思うようになったから。でないと今ごろ大事故だったかもしれないわ
恵子さんは基本的に無理はしないですもんね
恵子さん
そういうリターンマッチが毎回来られてもこっちもこまるからねえ……疲れてたりすると相手にしたくもないし
これは面倒だったってものはありますか?
恵子さん
同業者の生霊だわね
は?
恵子さん
Kちゃんの知らない人なんだけども、数人がかかりでむかし除霊をしたことがあるのよ。それはだれが欠けても除霊できなかったと私は思うんだけども、自分の活躍をつぶされたって感じる人だったみたいでねえ。その人は元々生まれ持った霊能者で家系的にもサラブレッドっていうのかしら。それこそ代々千里眼や予知能力を持ってる人でそのあたりだと〇家の〇様みたいな感じでいたからね
そういう人いますよねえ、〇様
恵子さん
で、除霊が終わって帰宅して数日したらすごい苦しいのよ。首を絞められてる感じがして。祓い損ねたかなって思ったんだけどもどうも人の匂いなのよね
人の匂い
恵子さん
そう。人特有の湿った息と匂い。だからこれは生きてる存在だなって思って手をつかんだのよ
はい
恵子さん
そしたら手だけがあって、私の首を絞めてたのね
うあああああああああああああああ
恵子さん
相手が誰なのかもその時はわからなくてまずこの手をはがさなきゃいけないと思って
思って
恵子さん
こん身の力で折ったのよ。ばきって音がして
さすが恵子さんだ!!躊躇なく折ってる!!
恵子さん
で、何とかはがしてその日はまた寝たのよ
すぐに寝れるもんなんですね
恵子さん
で、それから数日して相手から電話が来て腕折ってくれるとかどういうことなんだって
ほーーーーーーーーーーーーん!?
恵子さん
そこではじめてその人が生霊でやってきてたんだと思って仕方ないからまた会いに行ってきたわよ。で、今度はちゃんと本人と殴り合って
待ってください相手も女性ですよね
恵子さん
そうよ
殴り合って
恵子さん
持ち越したくないから決着付けるわよって言ったら本人も了承してくれたわよ。で、殴り合った後に
友情が芽生えたんですか?
恵子さん
そんな漫画みたいなことはないけども、今でもお付き合いがあるわよ。派手に立ち回って目立ちたい部分があった、でもそれが生霊になるほどだったなんて自分でも自覚してなかったって言ってたわ。その人は私の所もだけどもその案件で一緒だった人の所全部に行ってたのよね。だから腕の一部に呪詛が刻まれたり爪がはがされたりと結構散々な目にあったみたいね
そこまでの能力がある人っていうのもすごいですね
恵子さん
でもそれからは本当に真摯なスタイルになってるわね。誰よりも早く地震の時にも現地に向かって生き埋めの人を何人も助けてるし、さまよってる人を数えきれないほど上にあげている。自分にできることはこれくらいだって言ってね。嫉妬に狂うよりも周りが認めてくれるならそれでいい、できることを最大限にするって
肉体言語も大事なものなんですね
恵子さん
人の思いってそれだけ強い物なのよね。除霊の際にも人を基軸にしたものは慎重になるし、失敗できないっていうのはあるわねえ
でもそんなリターンマッチやリベンジもあるんですねえ……
恵子さん
これからの世代にはそういうのがないことを願うわねえ。私だっていつかは引退するだろうし、その時にはその時代に合った霊能者が出てきてほしい気持ちはあるわね。芽衣子さんみたいに私は弟子を取りたいとかもないし
もったいない気はしますね
恵子さん
愛子さんも近くの神社の宮司さんにだけ縁切りと縁結びを教えてるけどもあの人も口伝だからどこかですたれることを選んではいると思うの。なんだかんだあるけどもこういう能力を使わないでいい時代が来るのが一番だと思うわよ
日本の神様や妖怪は西洋の神様よりも熱血だと思うのでリベンジマッチとか昔からありますよね
恵子さん
そうねえ。国造りからして最初に失敗してしまったからやり直しって考えればそれもリベンジマッチになるし
本当の原始ですね
恵子さん
大江山とか守屋とかあの辺は全部リベンジ関連で物語が成り立ってるもの。それでもいつだって最後はただの人が一番強いのよ
それもいわれますねえ
恵子さん
あながち間違いじゃないのよ。強い能力っていうのはいずれ自分をほろぼしてしまう。だから自分の力量に合った状態を維持することが大事。私だって一回じゃ駆除しきれなくて数回に分けていくことも多い。これもリターンマッチやリベンジマッチに入るんじゃないかしら
人も人ではないものも同じなんですねえ。深い話だ
恵子さん
頭が追い付かないって顔してるわよ(笑)
ごもっともです(笑)
恵子さん
仕返しというよりも自分の中での納得いく結果になるまでの時間や回数なんだと私は思うのよ。何度やっても勝てない、でも次は勝てるかもしれないっていうやつね
霊的な存在だとそのたびに摩耗していく感じですよね
恵子さん
最後まで食らいついて粉や砂になる存在もいれば十分楽しめた。満足したって消えていく存在もいるわ。その中で自分ではどうやっても上に上がれないものもいる。その時は存在自体を粉砕してしまうことにはなるけども結果として成仏になるならいいって考えるようになったわね

霊的な存在に対しての敬意はとても大きなものを持っている恵子さんでも、時には理不尽な結果や悲しい結果になることはあるそうです。
それでもできるだけ引きずらないようにすることで、次の依頼に向かうことができるとおしゃってました。

取りつかれやすいひとっていのもある意味リターンマッチ会場みたいなもんですよね
恵子さん
依り代みたいない人っているものね。人形とかあればそっちに移してしまって除霊することもあるけども本人の体力があるならそのまま引きずり出すほうが早いわね
武術的ですね
恵子さん
巣ごもりが長いと海外からおかしなものを輸入する人もいるし、日本の呪物が海外に行くこともあるのよ。この間、芽衣子さんから久々に電話があって、無数の腕がある人形が日本から来たっていう人がいるんだけどもこれ燃やしてよかったんだっけ?って聞かれたわ(笑)
お元気そうで何よりです
恵子さん
呪物としても使えるから中身出してしまったら別の物入れてもいいわよって言ったら何か入れるみたいだったけどもね
今は海外通販とかフリマサイトでも怪しい物いっぱいありますからねえ……昔だったら骨董品とか古着屋さんとかにか行かなきゃいけなかったのが今だとスマホで簡単に買えちゃいますから
恵子さん
だからこそ除霊とかが増えているはあるわねえ。海外の方とかはあまりわからないからとりあえず、はがして成仏させるとかになっちゃうから私以外の人に頼んだほうがいいと思うんだけどもねえ。できれば国産のものだけにしてほしい
最近あったんですか?
恵子さん
戦前の中国の方だったから話を聞いた後に成仏させたわ
その間はなにがあったんですか?
恵子さん
海外からいろんなものを買った際に一緒に来てしまったらしく、帰らせるにも場所とかもわからないし言葉もわからないから
やっぱりわからないんですか
恵子さん
だからそういう場合だともう力業でやらせてもらってるわね。まだ国内の人だったら話を聞いたり巻上げたりもできるけれどもそうじゃないとどうにもできないわよ
こう、気合でわかるかとかはないんですか
恵子さん
まれにあるけれどもほとんどないわよ。そんな都合よく世の中はできてないし。だからそういう時は遠慮なく上に行っていただく
すこし夢が壊れました
恵子さん
だいたいそんなものよ。動物霊とかの言葉がわかるとかは一種の才能だと思うわね。それに海外の方の恨みを買って変なもの持ってこられてもこまるから、さくっと退場してもらったほうがいいわよ
通訳とかいればまた違うんですかね
恵子さん
そういう人材はめったにいないわねえ。祓う側が海外在住したことがあるとか、こちらの方の誰かに入り込んで口を借りた際にはこちらの言葉になるけども呪物的なものから出てきた場合には現地の言葉だから私もただ聞いてるだけだったわ
いや、リベンジとか聞きに来たんですが意外なことを聞いてしまったというか……もしかしたら今後はグローバルな霊能者が出てくる可能性とか需要とかもあるのかもしれないし……
恵子さん
あと腐れなく殴り合えるのが一番よ
本当に貴重なお話をありがとうございます……こう、現実をみろよと改めて言われた気がするというか
恵子さん
波長を合わせたり、あちらが波長を合わせてくれるとかだとわかるけどもきほんはわかんないわねえ(笑)
いえ、またそういう世間に出てない話をお願いします。ありがとうございました

この記事を書いた人

小さいころから占いに興味があって、色々と勉強しているうちにどんどん好きになり、皆さんにも占いの良さを知ってほしくて記事を書いています。

知り合いに占い師や霊能力者、お寺の住職がたくさんいるので、その方たちにインタビューして記事を書いています。

コメントをする
通知する
guest

0 これまでのコメント
Inline Feedbacks
View all comments
目次