除霊やお祓いが終わった人のその後を伺いに行ってきました

除霊やお祓いが終わってからのその後が、きになる人は多いのではないでしょうか?
お祓いが終わってからどうなったのか、ちゃんと元の生活に戻れたのか。
ほかの霊障や霊的なトラブルは起きていないのか。
今回は現役イタコの恵子さんと以前に冥婚を行なったおうちに一緒にうかがわせていただきました。

運転手です
恵子さん
今回はそこまで危ないことはないわよ。前に冥婚をやったお家にちょっとお邪魔しに行くんだけども
あの面倒な恋愛問題を起こしたお兄さんの
恵子さん
そうなるわねえ
アフターケアとかあまりないイメージだったんですが
恵子さん
なんとなくなんだけども、たぶん神格化してると思うのよ。その辺の確認をしたいっていうのが正直なところね
その辺は全くわからないので。ただ、そういうことも珍しくはないような気がしてきてはいます。ものも長く使えば付喪神になるといいますし
恵子さん
戦国時代とかならね、刀とかにそういうイメージがあるんでしょうけども実際には軍配とかのほうがそういうものになりやすい気がするわね。あとは櫛とか
そうなんですか?
恵子さん
より身に着けているもののほうがいろんなものを吸い取るからね。イメージとしては血を吸ったりする日本刀とかのほうが神格化しそうだけども、ずっと身に着けてるわけでもないからねえ。櫛とかかんざしとかはそのあたりが割と条件としてもなりやすいんじゃないかしら。材料も様々なものを使ってるし
櫛とかは何となくわかりますね
恵子さん
どの時代にも悪いことをする奴はいるからね。櫛を動物の臓物に浸して呪物的にしたり、かんざしの中に骨を入れたりとかそういうことがないとは言えなかった時代なのよねえ……人形なんかは精巧につくればそれこそはぐれた神様を中に閉じ込めることもできる。人工的な神様を作るには人形やそれこそ、人間を使ってたくらいだから
その辺はなんか都市伝説にもありますね。木材を臓物に浸して血を吸わせるとか……その時代に生まれなくて本当によかったです。私だとちょっと耐えきれない感じですから
恵子さん
時代が悪かったって言葉は好きじゃないけども、今の時代になってそういう古い風習や因習が消えたところはたくさんあるわね。もっとも、人はいつの時代も完全に“畏れ”は消えないから今でも因習は残っているところもあるし。何かしらの残酷なことをすることで平穏を保っている地域もある。進んで触れようとしちゃいけないところでもあるわね。人が人じゃないものになってる場合もあるから
そういう時ってどうするんですか?
恵子さん
どうにもならないわねえ。私はどうにもしないし、人ではなくなったものを人に戻すとかはすごく大変なのよ。こちらの命も必要な可能性も出てくる。そんな仕事を引き受けても何にもならないもの
…………………
恵子さん
なんでも屋ではないからね。できないものはできないし、断るときは断るわよ。霊的な仕事をするものがみんな善意で生きていているわけでもないもの。手に負えないときはもっと上の方に依頼してくださいっていうのが一番よ
壊れてしまったものは簡単にはなおせないのといっしょですね
恵子さん
人と人ではないものってすごく大きな違いなのよ。それこそ、生きてる人と生きてない人くらいに。その大きな変化をどうにかしてほしいとかまして無料であなたの命を懸けて何とかしてくださいとか言ってくるのは果たして本当に人なのかしらね?
あー……依頼してくる人もすでになんか人じゃないですよねえそれって
恵子さん
人の形をしてるだけになるわねえ。そのあたりでも判断できることもあるし

恵子さんの案内で以前お邪魔したおうちに再度お邪魔させていただきました。
おうちの方のお話を聞きながらその後は特に霊障などはなく穏やかに過ごせていることや、家を守る霊としての存在を感じることがあるなどのお話を1時間ほど聞かせていただきました。
元が人であればまだ話し合いもできる場合があるということや、家主の方も好意的にとらえてくれていることなどからも霊的な存在もその気持ちを理解しているという感じを受けました。
以前はあれほど淀んでいたような空気も感じることはなく、素敵なお庭を見せていただたいたりしてお暇させていただきました。

無事に何も起きてないみたいですね
恵子さん
そうねえ。一応家からは離してはあるけども家の人もそのあたりお気持ちを理解してくれていること、本人も伴侶ができたことで心積もりが変わったんでしょうね。一朝一夕ではないけども、長い目でみたらあの家にとっての守り神やうまくいけば座敷わらしみたいになってくれるかもしれないわよ
そんなに変化するもんなんですか?
恵子さん
すぐにとかじゃないわね。本当に何世代も過ぎてからだろうし、その時までにあの家で上手に伝えていってくれるんじゃないかしらね。もともとしっかりとした家の人だから
座敷わらしってイマイチよくわからないんですよね
恵子さん
いろんな説があるけども言うほど善良でもないのよ
と、いいますと?
恵子さん
東北は定期的な飢饉におそわれていたから間引きも定期的に行われていたのよ。それこそ生まれて間もなくして感情を持つ間もなくとかもあれば、3歳や5歳で口減らしのためにということも珍しくはなかったわね
遠野物語にもありますよね。近代になるまではそういうのが横行したって
恵子さん
間引きや口減らしとは違うけれども、日本では望まない子供を神様が流しているというのもあるのよ
ええと……ああ、国つくりの際の逆ナンをしたら蛭子が生まれてしまって流したというやつですね
恵子さん
ざっくりというとそうなるわね。なので蛭子神自体はその後さまざまな神様になってはいるけどもそういう子供の神様としての側面ももっているのよ
座敷童はその家に住み着くというのは
恵子さん
その家に埋められて封印されているからその家から出られないのよ。でも、運よくその家に泊まった誰かが波長が合うなら違う家に行ってしまうこともある。これが座敷わらしが家から消えるという状態に近いわね
うーん……でも育ってからの子供の場合もあるからそうなると……
恵子さん
座敷童って富だけではなく災厄も運んでくるのよ。病気やなんだかんだとね。この辺はあまり知られてないけどもやはり家の人に対しての裏切りとかを感じているからでしょうね
でもその辺はあまりクローズアップされないですよね
恵子さん
いつの間にか座敷童はいい事だけの象徴みたいになってるからねえ。その辺は年が明けたらちょっと付き合ってほしいんだけども。前に行った三陸から声もかかってるし
体調いい時で雪がなかったらいいですよ~
恵子さん
そういうすぐに動いてくれるって本当にありがたいわ(笑)
前沢牛が私をきっとまっているのです
恵子さん
まあ、そうやって感情があるものない物の複合体になると手におえない場合も出てくる。実際に、家神の一種ではあるけども払ってほしいとか考える人もなくはないのよ。本当に個体差があるという神様になるわね。その家の家主がどこまで口伝で聞いているか、きちんとしたもてなしや、供物を準備できているかとかも出てくるわね。最近だと岩手以外でも座敷童の話も出てきているけどもあれも座敷童の亜種みたいなものね。家神になってしまったものが、たまたま子供の姿をしていたというか。あのお店もあんな風に宣伝すると出て行ってしまう可能性も出てきちゃうんだけれどもねえ。なにせ相手は子供だもの。話して理解できるかは難しいし、そのうえであちらには霊的な力がある。そう考えると怖いでしょ?
とらえ方を変えると怖いですねえ……
恵子さん
それだけ扱いが難しいのよねえ。大事にされれば同じように返してくる個体もいればそれが当然とする個体もいる。神様ってそういうものだって思ってるから私はいいけどもそうじゃなく富を与えてくれるってだけしか思わないとトラブルは起きるわね
じゃあ、さっきの家は……
恵子さん
あの青年がいい方向に向かっているのと傍に伴侶もいる。その伴侶を得るきっかけになった家を粗末にすることは彼の神格化を阻害するものでもあり、一種のマナー違反みたいなものになるわね。だからこそ時間はかかっても彼はあの家の座敷童みたいな存在、それよりも上の存在になっていく可能性が高いわねえ
でも、それは恵子さんがしっかりと除霊的なものをしたからではないんですか?
恵子さん
それはそうだけどもね。でもその依頼をしたのはあの家の人よ。行動を起こした所を突き詰めていけばあの家に恩を返すのが筋ってものね。私はあくまで外部の存在だから(笑)
恵子さんに恩返しとかは
恵子さん
ないでしょ(笑)必要でもないし。うちにはうちの神様がいるからね。そんなにたくさん抱えることもできないわよ(笑)

恵子さんが珍しくたくさん笑うほど、いい方向に物事は進んでいるようでした。
一般的には除霊後は立ち入らないことがほとんどらしいのですが、今回は恵子さんもなんとなく予兆をかんじていたのと相手のほうからの連絡などもありこうして同行したという状態になりました。
除霊や霊的なトラブルの解消はすべてがハッピーエンドになることはありません。
むしろ緩和させる程度やなんとかして調停していくと物が多くその行動ができるのが霊能者になります。

今回訪問させていただいたお家には、二人を実写的にかいた絵が飾られており、敬意を払っていることが霊的なものを持っていない自分でもわかるほどでした。
「本当は写真みたいにしてあげたいんだけれども方法がわからなくて」とおっしゃられておりとても大事にしていることは感じました。

恵子さん
あの二人の絵を写真みたいにって出来ないのかしらね
イラストレーターさんに頼んだらできそうな気はしますね
恵子さん
そういう方法ありそう?
実写的なものだったら写真館とかCG的なものでできないですかね。でも、あの絵はあの絵ですごく素敵だと思いました。写真とかよりも多分劣化しない気もしますし
恵子さん
そうねえ。結構ちゃんとした感じだったらすごく頑張ってオーダーしたのもわかるからねえ。あれはあのままでいいのかもしれないわねえ
あまりよくないものがふとしたきっかけでいい方に向かい、神様を目指すとかもあるんですね
恵子さん
珍しくないわよ。西国では悪い妖怪として悪しざまにされてきた存在がこちらまで逃げ延びてきて、暴れていた土地神と戦って勝ってしまった。妖怪にとってはただのストレス解消だったかもしれないけれども、土地の人からすれば厄介な土地神を倒してくれたヒーローよね
ええ
恵子さん
そうして、嫌われた存在のはずが敬われて新しい土着の神様になることもある。土地の名前にそういう名残のあるものって全国にあるのよ。例えばだけども災厄の前に現れる顔だけ人間で体が牛の妖怪“件(くだん)”なんかもこちらじゃ牛の姿でご神体になってるとかもあるもの。こちらから逃げた妖怪が西国で土地神や伝承の神様になってるかもある。土地の名前って案外その辺も察することができるからすごいわよね
件は結構驚かれますね。九州のほうで民俗学やってるお友達がこっちでは牛はご神体になってるよっていったらこれは大きな何かにつながるかもしれないって当時喜んでましたもん
恵子さん
それくらい離れてしまうとこっちのご神体と鎌で調べるのは本当にその土地の人の力が必要になるものね。そうやって遠方の人と話せるのも縁だもの。縁ていうのはなかなか増やせないものなのよ。あなたは割といろんなツールを使って縁を結んでいく。同じように縁が消える存在もいる。自分の行動範囲以上に縁を作れるというのは一種の才能なのよ
珍しく褒められてしまった
恵子さん
Kちゃんはわりとインターネットとかも使うけども、それでも縁を結び行こうとかこの人と話そうとかしない人が多いでしょ
多いですねえ。話しかけられるのを待ってるというか……あまりにもずっとこっちからだけだと私も話しかけなくなりますね
恵子さん
それと同じよ。あの方が私を見つけてどうにか連絡をとりたいとあちこちを走ってくれた結果なのよ。私は大きな宣伝はしてないし今後もする予定はないもの。本当に必要な人の所に、自分ができる分だけの仕事をさせてもらうだけよ
できないことはしないってすごく大事ですよね。私もそれはたまに思います。自分の許容量を知っておかないと体調悪くしちゃうので
恵子さん
でもそこに行き着くまでには一度自分の限界値までやってみないとわからないのも辛いところよね。あなたの場合はそれを定期的にやっているというかやらざる負えない状態を作ってる気はするけれどもね
ばれてますね(笑)どうしてもそうなってしまうことも多いので
恵子さん
そうやって上限を上手に上げていく子も多いわよ。本人からしたらそんなつもりでもないんだろうけども
何がどうなるかわからないってありますよね
恵子さん
それは人も霊的な存在も同じなのよね。どのように転んでいくのかで違いが出てくる
座敷童のようになってくれるには手間暇がかかるってことですよね
恵子さん
その辺も含めて私もいくつか、気になることがあるのよね。なのでそっちのお付き合いとお手伝いと運転を頼みたいのよ
岩手の歴史とかあまりちゃんとしらないので私もちょっと勉強しておきますね
恵子さん
前ねえ、疫病も含めて私も少し気になることがあるというかね。伝承とかがどのように変化しているのか。人工的に作られた祭神は時間の経過でどうなるのかとかね
人工的に作られた神様と言うと色んなものを想像しちゃいますね
恵子さん
うまくいくこともあれば後から悪くなったりすることもあるのよね。少し見ておいてもいいかと思うところではあるわね
どうなんですかねえ。神様って人工的に作るというのは結構いろんなところで見ますし、最近でも動画サイトとかに神様を作ったみたいな動画はあるんですよ。ただあまりいい感じにならないですねえ
恵子さん
作るだけなら割と簡単っていったら簡単なのよ。ただ神様になれるのかどうか、どんな神様になるのか。厄災の神様や怨恨の神様だって神様って枠には変わらないのよ
ですねえ……動画でもそんな感じになってましたし
恵子さん
いい方向に行く神様を作るって言うのはすごく大変だと思うわよ。あれかもしれないけれども、質のいい人工真珠を作るにも環境を整えてもたくさんの中からの少数になるでしょ?あれに近いと思うのよ
わあ
恵子さん
そこまでに神様の成れの果てや神様のはずれになってしまう存在を作りながら人口の神様をどこまで作れるかとなると、クローンとは別の領域で人があまり踏み込んではいけない部分だとは思うのよね
ですねえ……都市伝説とか見てると人工的な神様や偶像としてすごい倫理を逸脱したものとかが普通に並んでくるので……なんかいたたまれない気持ちになりますね
恵子さん
そこまでして作った神様の寿命がどうなるのか……耐久度はどうなのかとかねえ。神様って基本的にはすごく長く存在するんだけども人工的に作ったものは使い捨てみたいにしてきたのが過去にもたくさんあるからね
あとから神様になる存在もいれば使い捨てのために作られる神様もいるって考えると、人っていうものはどこまでも業を背負ってる感じがしますね
恵子さん
あとから神様になる存在はいわばたたき上げになっていくから安定した強さがあるのよ。それまでもいろんな経験をしてることが多いし。東北はわりとそういう使い捨ての神様や人を使った人工呪物とかを結構な昔から作っている記述はあるのよね
なんかその辺は私も気になりますね。近所とかになければいいんですが
恵子さん
この辺であったのは人柱とかになるわね。川の氾濫や堤防とかを作るためにその守りとして人身御供的に
当時は名誉なことだったんでしょうね
恵子さん
全部とは言えないけども、そうやって犠牲になってくれる家にはそれなりに支援もしてもらえるようになってたからね。家族のために地域のために自分の命を使うっていうのはね……近代でも人権的ではないそういう事案は表に出ないだけでそこそこはあるのよ。大っぴらに言えないような儀式とか、それこそ言ってはいけないような職業のひとがそういうものを求めるのは珍しくないのよ
人の怖いところと、人の闇ですね
恵子さん
神様もいろいろいるし肉食の神様だったら供物で一番うれしいのは特定の血筋や特定の訓練を受けた人間になるからねえ
そのあたりのお話は今度ぜひ改めておねがいします
恵子さん
遠出のほうも前向きに検討して頂戴ね
はい。今日はありがとうございました

この記事を書いた人

小さいころから占いに興味があって、色々と勉強しているうちにどんどん好きになり、皆さんにも占いの良さを知ってほしくて記事を書いています。

知り合いに占い師や霊能力者、お寺の住職がたくさんいるので、その方たちにインタビューして記事を書いています。

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