執筆者：ゆい
台湾で修行中の千鶴さんは、不思議な生活をしています。
その不思議な生活にやってきた、とある生き物のようでそうでないも、というお話をご紹介します。
こんにちは～なにかありましたか？
千鶴さん
聞いてくださいよ！！ついに！！この家にも猫のようなものが来たんですよ！！生き物があまり寄り付かないこの家に猫のようなものが！！
千鶴さんは日本で猫を飼っていたこともあり、猫が好きな方です。
台湾に行ってからは霊的な存在があるので猫が庭先を通ることが少ないと時折愚痴をこぼしていました。
ちょっと待ってほしいのは、猫のようなもの、という部分なんですが
千鶴さん
黒猫のようなものっていうんですかね？にゃーとかいうんでたぶん猫のようなものなんですよ
猫、ではないんですか？
千鶴さん
猫は多分ですが、しっぽが二本はないと思うんです
確実に猫ではないですね
千鶴さん
でも、見た目が猫なんですよ。なので、猫でいいんじゃないかなって結論にしたいんですよ。家の人たちも“たぶん猫みたいなものだな”って言ってるし
大まかに猫なんですね
千鶴さん
そうなんですよ～でも、勝手に猫のようなものを増やしたらあれなので先生に許可をもらおうと思って、相談したんですよ。猫のようなものがいるんで、家に入れてもいいですか？って
家主さんですしね
千鶴さん
で、先生も“私にも何かはわからないけども、たぶん猫が素体になった何かだと思うし、そもそもこの家に入ってこれてるからそこそこの何かだからいいんじゃない？”って言ってくれたのでさっそく猫のようなものを招き入れたんですよ。触った感じも猫でした。私の部屋とか、家の人たちの部屋とかをうろうろとしていてなんというか、生活に潤いができたというか
それもなかなかすごい感覚だけども……猫だと思えば許される可能性もありますね
千鶴さん
三週間くらいになるんですけども、一緒に寝たりしてるんですよ。しゃこしゃこいってるときもありますけども、見た目が猫なので気にしない事にしてます
一応猫として考えますけども、その生き物というか霊的な猫は普段なにをしてるんですか？
千鶴さん
誰か来る時はすぐに教えてくれますね。出張の準備とかしてると呼び鈴に気が付かないこともあるので助かりますね
優秀ですね
千鶴さん
私はなんというかこう、ふかふかした生き物がいるだけでもうれしいというか。生きてないですけども
何か目的でもあるんですかね？この世にとどまりたいとか、希望があるとか……
千鶴さん
こちらの言葉は理解してるっぽいんですけどもあくまで猫っぽい存在でいてくれてるというか……先生に聞いても“本人が猫として過ごしたいのだからそうさせてやるのがいい”っていうので。ベースは猫なんですけども、いろんなものを取り込んでいるけども猫の姿を維持させてるので猫でいたいんだとは思います
神様は何も言わない感じです？
千鶴さん
神様はあまり興味がないみたいですね。家の人たちの方がかまいたがったりしてます。供物とかも普通のとか干した魚で大丈夫だったんで、猫として私も接してます
本人が猫でありたいならそうさせてやればいいって、なかなか言えない素敵な言葉ですよね
千鶴さん
ですねえ……寝るときは私の部屋が多いので猫用ベッドも準備したんですけども、私の布団の上で寝てますね
猫ですね
千鶴さん
霊的なものでここまで猫らしい猫って初めて見たというか……猫に擬態してすぐに違うものになるのは多かったんですけども、この猫は猫のままで活動してくれるというか……中身が何であれ、ここにいてくれる間は全力で可愛がろうかと
このページで分かる事
不思議な生き物、生きていない生き物
霊的なものの集合体なんですかね？
千鶴さん
先生や家の人も言ってますけども、霊的な存在でこの家にこれるなら一定水準の強さは持ってるんですよ。なので、いろんなものを秘めてるんだとは思います。それをいつどんな時に使うのかは私にはまだわかりませんけども……でも、集合体なら猫の形を維持できてるだけでも凄いとは思います。この家は霊的なものをある程度遮断することもできるので。なので、家の人たちはみんなそこそこ強いですし、神様も普通に生活してます。その中にこの猫は入ってこれたので
仲良くやれるならそれに越したことはないですよね
千鶴さん
家の人が不思議がってはいますね。普通は猫とかの動物の形をずっとつくるよりもそれなりに力があるなら人の形を作りたいってなるはずだから、と。かといってここに来てからこの猫が人の形になったのは私は見たことがなくて、たぶん家の人たちも見たことがないんですよ。もしかしたらどこかで人の形になってるのかもしれないんですけども、先生も今のところ見てないので。本当に猫として過ごしたいのかなあって考えていて
猫になりたいって一回は考えますからね(笑)
千鶴さん
私が調べ物をしたりしてても手伝ってくれる感じなんですよね。資料をさりげなく見つけてくれたり。お礼を言うと二本のしっぽが揺れるんですよ～
猫股がしっぽが二本でしたっけ？百年生きて尾が二つに分かれるだったかな？
千鶴さん
三本のもいますね。あの辺のものって九本までが限度で多いほどにランクが一応上のはず。でも二本でも十分強い子は強いですね。この先もできるだけ長くこの家にこの猫がいていくれるといいんですけども
修行生活の癒しですね(笑)
千鶴さん
ですねえ。依頼の人が来た時もテーブルの下で話を聞いてるので。もちろんほとんどの人には見えないですけども。先生のお友達が来た時に、珍しい子がいるねえとかいって触ってましたけどもね。かみついたりもしないですし
聞けば聞くほど気になりますね。不思議猫というか
千鶴さん
首輪は当然ないですし、手足も猫なんですよね。手に小さな傷があるくらいで。でも何で出来たのかわからない傷で
猫が来てから変わったこととかってあります？
千鶴さん
これといって変化はないんですよ。私が猫を見て喜ぶ程度と、家の人が不思議だ不思議だというくらいで。猫も神様には近づかないんですよ。先生の膝や足元で寝てたりしてても神様が来るとすぐに移動しちゃうので
もしかしたら神様と相性が悪いんですかね？
千鶴さん
先生も神様に“あんまり怖がらせることはしなくていい”っていってたので、ランクの違いかもしれないですね。神様は人の形をとってますけども元が白蛇ベースの集合体ですから。同じ集合体で片方は土地神クラスの存在がこんなのんびりとした生活してるとは思わないでしょうし
神様はほとんど人の形なんですか？
千鶴さん
私はここに来てから人の形以外では見てないんですよ。白蛇に様々なものを取り込んで力を強くして、人の形を常時維持できるってだけでもとんでもないことなんですけどもね
だと、素人の考えだとやっぱり同じ集合体として何か感じるのかもしれないですよね
千鶴さん
先生も普通に猫と同じように接してますからね
そのうち、千鶴さんを守る猫になるかもしれないですね
千鶴さん
それはすごくうれしいですね。干物も多く捧げちゃいますね(笑)
なぜ、猫の形なのか？
霊的なものは単独で形を作るもののほかに集合体として一つの形を作るものがあります。
この猫のような存在はベースが猫ではあるものの様々な動物霊を取り込んで一つの形を作っているそうです。
集合体は狂暴になることも多く、イタコである恵子さんなども定期的に除霊を請け負っている状態です。
ですが、この猫のような存在は狂暴さは全くないそうです。
なんで猫のかたちなんでしょうかね？
千鶴さん
私もいろいろと考えてはいるんですけども、猫として幸せになりたかったんじゃないかと。飼い猫で楽しく過ごしたりしたかったのかなって。ここなら霊的な人もいるし、私や先生もある程度は見えるから猫として認識されるからこの家に来たのかなって
あー……そんな気がしますね
千鶴さん
もしそうだったら猫として接したほうがいいのかな？とかも考えてみたりもしたんです。いつかはこの猫がこの家からいなくなるかもしれないですけど、それまでは猫として大事にしようって。できれば長いこといてもらえるほうがいいですけども
千鶴さんの帰国の時に一緒についてきそうですね
千鶴さん
買い出しに行くときは自転車の籠や後ろに乗ったりもしますね。お出かけ自体はすごく好きみたいで。ブラシとかも普通に入れさせてくれるので……私がもう少しちゃんとした読み取りができれば猫の気持ちもわかるんでしょうけども……
でも、逆に読めないからこそ安心して千鶴さんのそばにいるんじゃないんですかね？自分を猫として扱ってくれるから、安心できるというか
千鶴さん
同じことを先生にも言われましたよ(笑)先生といると猫は読ませないようにしてるらしいです。でも、私は読めないので猫もリラックスしてるって。先生は右手でしか猫を撫でないですし
それもなんとなくわかりますね
千鶴さん
先生とは少し猫も話をしたみたいですけども、先生も“これは猫だから猫でいい”って扱いですね。この分でもう少し猫増えないかなあって思いますけども。アヒルとかガチョウとかでもいいですね。でも霊的な鳥ってどうなんでしょうね？
その辺だと意思の疎通が難しそうですよね
千鶴さん
台湾に来て一番ほっこりできてますね。カフェとかよりも日常に猫がいるってすごく大きいですよ。この家には本物の猫は寄ってこないですから。何かの間違いで入ってきても家の人や神様の姿が見えると奇声を上げながらすぐに逃げちゃうので……なので今は家に動物がいることが嬉しいですね
ふるい猫なんですかね？
千鶴さん
私が見た部分だと一番古くて百年くらいの何かがいるのでそれくらいの頃に集合体になったのかもしれませんね。猫の形を常時維持できるくらいの強さのある集合体ですねえ……たぶん、弱いのというか中くらいのクラスの霊的なものならこの猫のほうが吸収できるとは思いますね
そこはやっぱりわかる感じです？
千鶴さん
ですね。可愛いですけども、あくまで本来は存在しないものですから。人によっては存在してはいけないもの、とみるのかもしれませんけども……ここは家の人や神様もいるので存在してはいけない存在のほうが多いというか……
不思議な家ですよね
千鶴さん
ですねえ。人と人以外が一緒に生活できるって不思議で面白いです。ただあくまであちらとこちらは違うと考えないと大変なことになってしまうので。 敬意をもって関係を作ることが大事になりますね
その猫との新しい話とか生まれそうですね
千鶴さん
できたらいいですねえ。まだ私は話しかけられたりとかもないので。家の人とかも“猫なんだろうなあ”ってなってますし。たまに外に出かけてほかの猫っぽいのとあってるのかもしれないですけども、私も買い出しや下見ぐらいでしか外に出てないですからねえ
うちにも黒猫がいますけども、猫ネットワークとかはあまりないかもしれないですね。近所を少し歩くくらいで。
千鶴さん
何かを取ってくるとかはないですけども、こまごまとしたものは見えなくなってるので威嚇してるのか捕獲してるのかはあるかもしれないですね。海外とかだと黒猫をつかったあれこれとかもあるんでしょうけども
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